日本では年間約7万件、競売における取引があります。競売という言葉は誰しもが耳にしたことがあると思いますが、なんとなくしか意味が分からないという人も中にはいるのではないでしょうか。ここでは不動産競売について話を進めていきます。
競売とは、自己破産を行った時やローンが返済できなくなった時、債権者が裁判所に申し立てを行うことで、担保物件を強制的に売却し貸付金の回収を行うことです。そこに、物件の所有者(貸付金の債務者)の意思は尊重されません。そこが任意売却との違いです。競売に掛けられると物件は、任意売却よりも比較的安価で取引されます。任意売却の場合は、市場価格で取引されることがほとんどですが、競売だと50~90%の価格でしか取引されません。また、競売に掛かる費用が100万円近くかかりますが、その請求も債務者に振りかかります。
競売公告によって公開され、知り合いや近所の人に競売に掛けられたことが知られてしまうリスクもあります。さらに競売が成立後、居座り続けると強制執行として住民も家具や生活用品も家から放出されてしまいます。その為、万が一、住宅ローンが払えず競売に掛かりそうになったら、任意売却をした方が圧倒的に有利でしょう。
買う側からしたら、そんなに安くマイホームが手に入るなら競売物件を買った方がお得では?とお気づきの方がいらっしゃるでしょう。しかし、競売物件は購入する側にもリスクがあります。例えば、通常の不動産取引では、もし購入した物件に欠陥があった場合、売り主に瑕疵担保責任が追求できます。しかし、競売物件では、この瑕疵担保責任を追及することができません。また、通常の取引だと開示されていて簡単に手に入る情報を自分で手に入れなければなりません。
さらに取引が成立しているのに、前の住人が居座っているケースがあります。そういった場合、立ち退きの為の費用を買い主が負担しなければならない場合があります。その為、購入する側は競売のリスクを承知の上で入札されるべきと思います。なお、競売物件は購入者側にも金銭的・精神的負担が掛かり、価格が安い反面失敗談もよくあるようですので十分に注意しましょう。
2021/9/12
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