■最後の手段でも終わらない借金
住宅ローンの返済を滞納している人にとって、家を競売で強制的に売却されるというのはいわば最後の手段でしょう。そもそも、自分の家が欲しくて組んだ住宅ローンなのに、それを競売で売ることによって借金を減らすわけです。仕方のないこととはいえ、本末転倒だと言わざるを得ないでしょう。
しかし、住宅ローンが世知辛いのは、たとえそこまでしたとしても、借金が残ってしまうということです。そのくらい土地の価値というものは変動がしやすいものであり、建物も経年劣化で資産価値が下がり、家を競売にかけるくらいでは住宅ローンを返しきれないという場合も多いのです。
さらに苦しいことに、競売が終わった後の返済は大変です。単に競売代金が残債から減ると思ったら大間違い。競売の費用や損害金が多額にプラスされて請求がくることになります。もし、返済できなければ給与の差し押さえを行うこともあり、そうなると最悪となります。競売後に残った残債は不良債権と言い、債権が銀行から債権回収会社に債権譲渡されるケースもあります。もし、相手が債権回収会社であれば、弁護士などに債務減額交渉をお願いすることも悪い手ではありませんが、いずれにしても長くて苦しい戦いが続くものだと思っておいた方が良いでしょう。
残債の返済にまで戸惑ってしまえば、債権回収会社から通知が来る可能性が高いです。債権回収会社にも色々あり、取り立てが厳しい所、そうでないところ、会社によってある程度の差があります。いずれにしても、一個人で上手に交渉ができるとは思わない方が良いので、弁護士や各種専門機関に相談をするのが無難です。中には「時効まで逃げ切る」という選択を薦めるアドバイザーもいるようですが、逃げ切るというのも中々難しいのが現実です。
家を競売によって処分されてからでは遅いのです。理想的なのは競売ではなく、任意売却を行ってローンの残債を減らすということでしょう。競売と比べると、任意売却の方が家が高く売れますし、何より、残債の返済計画をある程度任意で組むことが可能となります。いずれにしても、事後の残債の処理のことを考えれば、競売よりも任意売却の方が話がスムーズに進みます。選択の余地が可能であるならば、まずはそのあたりの選択を誤らないようにするのが賢明です。
2018/9/15
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