期限の利益を放棄する

任意売却業者のホームページなど見ると「期限の利益の喪失」という言葉はよく使われています。しかしタイトルの「期限の利益の放棄」とはどういう事なのか?住宅金融支援機構の例をあげて説明しましょう!
 
住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)から住宅ローンを組んでいるお客様が任意売却をする場合、通常ですと住宅ローンを6ヶ月滞納し「期限の利益の喪失」により、機構側は回収業務をサービサーに委託しますが、その期間に約1ヶ月かかります。さらに任意売却する仲介業者を決め、売出価格が決定するまで、また1ヶ月・・・ 滞納が始まってから任意売却がスタートするまで最短でも8ヶ月かかってしまう計算になります。場合によっては滞納が始まってから1年位かかるケースもあります。
 
お客様にとっては、その間のローンを払わずに住み続けられる反面、「銀行の督促が気になる方」や「滞納する事への罪悪感」又は「遅延損害金の額」を考えると6ヶ月滞納まで待てない方もいらっしゃいます。そこで債務者は6ヶ月経過を待たず、期限の利益を喪失する前に「期限の利益を放棄」することで任意売却を早めることが可能となる場合があるのです。
 
具体的な手続きは、住宅金融支援機構のホームページから「任意売却に関する申出書」書式をダウンロードするか、任意売却業者から事前に捺印した申出書を取扱い金融機関へ提出する必要があります。ローン返済の見通しが立たず任意売却の意向が固まっていれば、通常よりも早く進めた方がよい場合もございます。但し、金融機関によってはその手続きを知らない担当者もおりますので、その場合は仲介する業者から連絡してもらう方が良いでしょう。
 
ちなみに、民間の金融機関で保証会社と契約している場合には、期限の利益喪失(通常3ヶ月)すると保証会社に代位弁済を求めますが、保証会社としては代位弁済を早めることはしませんので、債権者側のスケジュールで任意売却を進める事となります。
 
このような内容は、一般の仲介業者では行えない業務ですので、やはり当センターのような任意売却の専門家に相談・依頼すべきと考えます。

オーバーローンによる任意売却

住宅の売却において、住宅ローンの残債務額が、不動産の担保価値を上回り「担保割れ」してしまう事がよくあり、これを一般的に「オーバーローン」といいます。

数年間に渡り住宅ローンを払い続け、借入当初よりも残債務が減っていても、不動産市況が下落傾向にあったり、建物の経年劣化や老朽化が原因で不動産価格が大幅に下落してしまい、売却しても住宅ローンの残債務を完済できない状況に陥ってしまうのです。このような状況下では、売却と同時に残りの債務を別の手段で調達しない限り、債権者は担保物件の売却に応じてくれません。

しかし、債務者が金融機関に対し、任意売却の意向を示した上で交渉し、不動産売却後の残債務の返済方法等の計画案が認められれば、任意売却できる可能性はあります。
または、期限の利益喪失により債権が銀行から、保証会社もしくは債権回収会社に移行するケースでは多くの場合、任意売却に応じてもらえます。

注意しなければいけない事、それは住宅ローンの返済のために高金利の借入をしてしまう事です。借金が膨らみ破綻の危険性が高くなります。

滞納した時の対処方法

住宅ローンの返済見通しが立たないケースや既に滞納が始まっているお客様がとる行動として、以下のような対応が考えられます。

1.返済条件の見直しを銀行に相談する 
2.ご自宅の売却によって弁済をする 
3.そのまま放置して競売落札まで住み続ける

 

せっかく手に入れたマイホームを手放したくないと考えるのは当然の事。出来れば銀行にリスケジュールをお願いして返済の負担を減らす事が可能であるなら相談に行くべきでしょう!ただし、返済期間を延ばしたり元金を据え置く対処は一時的には楽になるかもしれませんが、そのつけを後回しにする事となりますので先々の返済計画が立てられない場合は、やはり自宅の売却も考えなくてはなりません。

 

そこで問題となるのが、現在のローン残高と売却額の金額です。
何年も住宅ローンを払い続けてきたのに、その時期から不動産の相場が下落したり、建物の経年劣化によって資産価値が下がったりして売却しても全額返済出来ない、いわゆる「担保割れ」の状態になってしまうケースが多く見受けられます。

 

このような場合、どうすればよいのか?銀行としては「売却するなら不足分をご用意して下さい」と言われます。そこで「任意売却」という方法により、担保権を抹消し借入残額を圧縮する方法をとるべきなのです。
しかし、銀行の窓口で相談しても任意売却を勧めてくれる担当者はいないと思われます。それは、任意売却するにはローンを数ヶ月滞納し「期限の利益を喪失する」事が条件となるからです。銀行の担当者が、わざわざローンの滞納を勧める訳がありません。

 

くれぐれも、銀行の担当者さんには「任意売却をするのでローンを滞納します」とは説明しないで下さい。
「滞納をした結果として任意売却を選択せざる得ない」という状態に持って行くべきなのです。その間、数ヶ月という時間がかかり金融機関としては返済してもらうため、あなたに何度も連絡を入れてきます。決してその連絡に対して放置しない事です。後々、債権が保証会社に移行されたとしても、あなたの情報はそのまま引き継がれますので任意売却に対して非協力的になる場合もあるのです。

 

一般的には、このような任意売却は経験はする事がないため、お客様は金融機関とどのように対応して行けば良いのか難しい判断となります。そこで、住宅ローン滞納が予測される初期の段階から当センターにご相談いただく必要が出てくるのです。多くの方は切羽詰まった状況になってからご相談されます。よく競売の入札間近になってどうにかして欲しいというご依頼も多々あります。実際そうなってからでは遅いのです。
色々な状況を想定しながら早めに相談する事が成功へのポイントとなります。

当センターでは、お客様から何度ご相談いただいても相談料は一切いただきませんのでご安心下さい。

住宅ローン破綻の原因その3

<本人及び家庭の原因による内部的要因>

住宅ローンの破綻した債務者の方と接する機会が多くあり、様々な人間模様も目の当たりにしてまいりました。債務者本人の浪費癖やギャンブルが原因で破綻するケースがありますが、これに関してはご本人の問題ですので何もアドバイスはありません。

しかし、相談のなかで特に多いのは「離婚」によって生じる金銭的な問題なのです。これは金銭的な事が原因で離婚になるのか、元々離婚が原因でローンの支払をストップしたのかは別にして、離婚後にマイホームを巡って大きなトラブルとなる要因です。

離婚後、ご主人様がローンを支払う約束でそのまま奥様とお子様が自宅に住んでいたものの、ご本人は別の生活もありながらの住宅ローン返済の負担は重くのしかかります。それまでは、何とか返済してきたローンも離婚を機に滞納するパターンは多くあります。特に奥様が連帯保証人や連帯債務者になっている場合では、離婚しても銀行は奥様の連帯保証人を外してはくれませんので、ご主人様の破綻によりその債務の返済義務が奥様に来てしまう事となってしまいます。ご夫婦の縁は切れても借金の縁だけは切れないで残ってしまうのです。
 
このような場合、離婚後でもお互いに協力して「競売」を回避すべきと考えます。
任意売却によって残債務を少しでも減らす事と、引越代を捻出して再出発の足がかりにして貰いたいと願います。

住宅ローン破綻の原因その2

<経済状況悪化による外部的要因>

先行き不透明な経済状況のうえ、大震災などの影響により様々な企業の収益が悪化している現状です。企業や会社の衰退はそこに勤める社員やその家族にも影響が及びます。今まで安定した収入も大幅に減額されたり、ボーナスカットなど住宅ローンを抱えた状況で返済が滞るケースが多く見受けられます。
 
では、このようなケースでどのように対応すればよのか?
まず、滞納が予測される早い段階でローンを組んでいる金融機関にリスケジュール(リスケ)の相談をしてみましょう!リスケとは借入の条件を変更(返済期間の延長や金利の減免)し毎月の返済額を減らす事です。場合によっては一定期間返済猶予してもらうことも可能です。銀行としても、このまま滞納が続き事故債権となってしまうよりも、債務者の生活状況に合わせて少しでも返済をしてもらった方がメリットがあるのです。ただし、滞納が数ヶ月に及んでしまうと、なかかなリスケに応じてくれない場合もありますので、早めの行動がポイントです。
 
しかし、返済条件を変更してもなお、返済の見通しが立てられない場合は、ご自宅の売却を考えなくてはなりません。このケースではあまり自分自身を責めないで「経済状況が悪いんだ」と開き直る事も必要です。ご本人は一生懸命頑張って働いていても自分を取り巻く環境の変化によって、そのような事態は起こりえるからです。無理にカードローンを利用して返済に回すことのないように、ご家族の理解と協力によって乗り越えるべきと考えます。
 
どこに相談すれば良いか悩んでいる方は、当センターの相談員に何でもご相談下さい。無料でご相談をお受けいたします。

住宅ローン破綻の原因その1

<無理な返済計画>

一般的に金融機関にて住宅ローン審査をする場合、「返済比率」という言葉を耳にする事があります。
年間のローン返済額が年収の30~35%以内であれば、住宅ローンを組む事ができるのです。
不動産を販売する営業マンは、この返済比率という数字のマジックを利用し「お客様の年収からすると○○○○万円まで購入可能です」というセールストークで何とか高額な物件を販売しようとします。まして、この低金利時代では借入可能額は上がってくるのは当然の事。
 
住宅ローンを組む場合の注意点は、お客様の「借入可能額」ではなく「返済可能額」を考えるべきなのです。今後増える教育費や保険料、家の修繕費、管理費や固定資産税の支払いなどを考慮して、毎月いくらなら返済可能なのかを検討しなければなりません。
 
近年では住宅購入を促進させる目的もあり、購入価格に対して100%のローンを組む事が可能となりましたが、この事も住宅ローン破綻の要因となります。100%ローンで借り入れし、数年後に売却しなければならない事情が起こった場合、売却代金で返済出来ないケースが多く見受けられます。この場合、どうするか?
「不足分を身内から借りて返済」するか、数ヶ月間滞納をして「任意売却」するという選択になってしまいます。
 
住宅の購入にあたっては、不動産の営業に惑わされずある程度の自己資金の蓄えをし、しっかりとした返済計画で購入を検討すべきです。

任意売却と団体信用生命保険

住宅ローンを組んでマイホームを購入し方なら、皆さんが経験されていると思いますが、ほとんどの民間金融機関ではローンの審査の段階で団体信用生命保険(団信)に加入させられます。これは債務者がローンの返済中に亡くなったり高度障害となった場合に、本人に代わり保険会社が住宅ローンの残額を払うというものです。この団信は債務者本人が亡くなっても、残された家族にとってはそのまま住み続けられるので安心なシステムです。ちなみに、保険料は誰が払ってるのかというと銀行が負担しています。(実際は金利に加算されています)

しかし、フラット35を扱う住宅金融支援機構では、この団体信用生命保険は「任意」となります。加入する場合の保険料はお客様の負担であり、一般的に住宅ローンの返済とは別に年1回の支払いとなっているのです。

 

さて、この団体信用生命保険に加入している段階で、住宅ローンが支払えなくなり任意売却した場合どうなるのか? また、いつまで保険の効力があるのか検証しましょう!

民間の金融機関で住宅ローンを組む場合、一般的に保証会社をつけます。お客様のローンが滞り期限の利益を喪失すると銀行は保証会社に代位弁済を求めます。保険料は銀行が負担していますから、代位弁済した時点で保険の効力は失ってしまいます。ですので、代位弁済後にご本人が亡くなったても保険会社から支払われないため、ローンの残高は残ってしまいます。亡くなった本人には請求は出来ませんが、連帯債務者や連帯保証人がいるケースでは問題ですね!

 

では、住宅金融支援機構のケースではどうでしょうか?
前述のとおり、フラット35などでは本人が任意で団体信用生命保険に加入し、本人が保険料を年払いしています。この場合、住宅ローンを滞納し期限の利益を喪失しても保険の効力は維持されます。しかも、任意売却をした後ても1年間の保険料を払っているため、本人が亡くなった場合には保険料は支払われるのです。そのため債権者はその任意売却後の残債務弁済に充当する事が出来るのです。

 

このように、民間の金融機関と住宅金融支援機構での団体信用生命保険の取扱いが大きく違います。任意売却する場合の注意点として記憶しておくべき内容ですね!

総量規制の影響

昨年、完全施行された貸金業法の総量規制の概要は、住宅ローンや自動車ローン・クレジットカードのショッピング枠を除くカードのキャッシングや消費者金融などの融資額を年収の3分の1までに抑えるという規制を設けました。その影響は施行後半年くらいから影響が出始めています。

 

例えば、住宅ローンを組んでいる方が様々な事情で収入が減ったり、ボーナスカットにより住宅ローンの返済が困難になるケースがあります。このような場合、多くの方は何とか住宅ローンを支払ってマイホームを守ろうとします。そのためにカード枠を利用して住宅ローンの返済にあててしまうのです。そこに総量規制によって今まで何とできた資金繰りは破綻してしまいます。
このケースについては、総量規制がなくても高金利の借入が増えてしまう訳ですから、いずれ破綻する運命だったかもしれません。

 

しかし、不動産の担保余力が十分でも借り換えできないケースもあります。
仮に、不動産の評価額が5,000円程度で、住宅ローンの残債が1,500万円、家のリフォームなどの費用のための借入が1,000万円あるとします。お客様は2重のローンを支払う負担が大きく、これを1本化して毎月の返済額を減らしたいと考えます。従来なら、5,000万の物件に2,500万の借り換えをするのであれば金融機関も喜んで融資してくれたでしょう!ですが、ここで総量規制の問題が出てきます。1,500万円の住宅ローンの借換はできても、それ以外の1,000万円については総量規制の対象となってしまうのです。このケースでは、やむなく自宅を売却するしかなくなってしまいます。

 

当センターでは、このような原因からお客様からの相談件数が日を追うごとに増加しています。形は違いますが、バブル時代に不動産の高騰を抑制するために行った総量規制が原因で不良債権が増え続け、住専などが破綻した時代を思い出しますね。
また、総量規制によってヤミ金やクレジット詐欺などの悪質な金融も多くなっている現実、貸したい金融機関、借りたい消費者の間に国が規制をかける必要があるのか疑問です。

抵当権者は保証会社?

自宅を購入の際に多く方は住宅ローンを組みます。そこであまり気にされていないのが抵当権の設定者の事です。一般的には、借り入れした銀行が抵当権者となるはず・・・・
しかし、よくよく登記簿謄本を見ると「○○○保証」というような登記がなされています。
それは何故か?

保証委託契約を結んでいる場合、債務者が期限の利益を喪失すると貸付けた金融機関が保証会社から代位弁済され、債権者は銀行ではなく保証会社に移ります。同時に抵当権者も保証会社となるのです。
代位弁済後に債務者がローンの残額を支払わないと保証会社は競売の申立を行います。このとき抵当権者の登記が銀行となっていると、保証会社に抵当権の移転登記を行い、それから競売の申立を行うこととなります。

当然ですが、抵当権の移転登記には費用と手間がかかります。そこで住宅ローンの抵当権設定登記を行う場合、競売になる事を見越して、最初から保証会社が抵当権者になっているのです。

意外に知らない登記の仕組みですね。

個人信用情報

よく「ブラックリスト」という言葉を耳にします。ブラックリストというのは俗語で、正式には個人信用情報機関の事故情報のことです。個人的にはブラックリストという言葉は、何か犯罪者リストのようであまり好きな言葉ではありません。

 任意売却をするとブラックリストに載るんですか?任意売却のご相談者からこのような質問を受ける事があります。それは少し違います!
任意売却とは任意整理や民事再生・自己破産といった債務整理とは違い、債務超過に至った不動産の売却の行為を意味するのです。任意売却をするからブラックリストに載るのではなく、ローンを滞納し期限の利益を喪失したことにより事故扱いとなり信用情報機関に登録されるのです。結果として、任意売却してもしなくても事故情報に登録されてしまいます。当然ですが、一定期間ローンを組む事やクレジットカードの制限を受ける事もあります。

 まだ住宅ローンを滞納されいないお客様には、その事をきちんとご説明しますが、すでに期限の利益を喪失し代位弁済されてしまったお客様は、金融機関から信用情報機関に登録されることとなります。ですので、債務者様にとっては任意売却をきっかけとして、今後の再生のための準備をする事が重要となります。

 

今日は東京も雪が降りとても寒い日となりました。明日は我が子とお出かけし、小学校入学準備のためランドセルを買ってあげようと思います。しかし今夜から明日にかけてさらに大雪かもしれませんね!

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